2026/10/27 19:56

2026年4月から、PFOS・PFOA(有機フッ素化合物、PFAS の一種)が水道水の水質基準に加わりました。「浄水器でどのくらい減らせるのか」が気になる方に向けて、当店の互換浄水カートリッジに共通して使っているろ材を第三者機関で試験した結果と、数値の読み方、交換時期の考え方をまとめます。

この記事の結論

  • 当店の互換浄水カートリッジ共通のろ材の試験では、PFOS と PFOA の合計の除去率は、通水量 60L で 97%以上、1,200L で 93.6%、1,500L で 89.8%、2,400L で 77.8% でした。
  • PFOS は 2,400L まで測定下限未満でしたが、PFOA は通水量が増えると少しずつろ過水に残るようになりました。
  • PFOS・PFOA は、浄水器の表示ルール(家庭用品品質表示法)で定められた除去物質には含まれていません。今回の数値は試験結果の紹介で、除去を保証するものではありません。

出典:当店の互換浄水カートリッジ(冷蔵庫の製氷機用フィルターを除く)に共通するろ材を使ったカートリッジについて、厚生労働大臣登録の水質検査機関が浄水器協会の規格基準 JWPAS B.210 に基づいて実施した試験結果(2025年)。

PFOS・PFOAの通水試験のイメージ図

図はイメージです(実際の試験機関・設備ではありません)。

PFOS・PFOA と水道水の基準

PFOS(ペルフルオロオクタンスルホン酸)と PFOA(ペルフルオロオクタン酸)は、水や油をはじく性質から、かつて撥水剤や消火剤などに使われてきた化学物質です。分解されにくく、環境中に残りやすいことが知られています。

環境省の発表によると、2026年4月1日から PFOS と PFOA は水道水の水質基準に加わり、基準値は両者の合計で 0.00005mg/L(50ng/L)以下です。水道水はこの基準を満たすよう、水道事業者が検査・管理しています。お住まいの地域の検査結果は、各水道事業者のホームページで確認できます。

どんな試験をしたのか

試験は、当店とは別の第三者機関である、厚生労働大臣登録の水質検査機関に依頼しました。方法は、浄水器協会の規格基準 JWPAS B.210「浄水器の除去性能等試験方法に関する規格基準」に沿ったものです。LIXIL やクリンスイなど国内の浄水器メーカーも、同じ規格の試験方法で PFOS・PFOA の除去を確認したと公表しています。

  • 原水:水道水から有機物を取り除いたうえで、PFOS と PFOA をそれぞれ約 25ng/L(合計約 50ng/L、水質基準と同じ水準)に調整した水
  • 水温:20℃前後
  • ろ過流量:毎分 2.0L で連続して通水
  • 測定:通水量 60L・1,200L・1,500L・2,400L の時点で採水し、液体クロマトグラフ質量分析法で測定

データで見る:通水量と PFOS・PFOA

mg/L・μg/L・ng/Lの大きさの比較

原水とろ過水のPFOS・PFOA濃度の棒グラフ(アニメーション)

単位は ng/L(1L あたり 10億分の1グラム)です。「1未満」は測定できる下限を下回ったことを示します。

通水量原水(合計)ろ過水 PFOSろ過水 PFOA合計の除去率
60L471未満1未満97%以上
1,200L471未満393.6%
1,500L491未満589.8%
2,400L451未満1077.8%

水質基準と同じ水準の原水を通して、ろ過水の合計は 2,400L 時点でも 10ng/L 程度でした。一方で、除去率は通水量に応じて下がっており、2,400L では 80% を下回っています。

数値から分かること

PFOA は PFOS より先に残り始める

今回の試験では、PFOS は最後まで測定下限未満だったのに対し、PFOA は 1,200L から少しずつ検出されました。活性炭は物質によって吸着しやすさが違い、一般に PFOA は PFOS より吸着されにくいとされています。PFOS・PFOA の数値を見るときは、合計だけでなく、それぞれの値にも注目すると違いが分かります。

除去率は通水量とともに下がる

PFOS・PFOA合計の除去率の折れ線グラフ(アニメーション)

60L では 97%以上だった除去率が、2,400L では 77.8% まで下がりました。塩素と同じように、PFOS・PFOA も使うほど取り除く力が弱くなります(塩素の通水試験は「浄水カートリッジの除去率は使うほど下がる?」で紹介しています)。PFOS・PFOA を減らすことを重視する場合は、表示された取替時期を守り、気になる方は早めに交換する方が安心です。

PFOS・PFOA が気になる方へのポイント

  • まず、お住まいの地域の水道水の検査結果を確認する(多くの地域で基準値を下回っています)
  • 浄水器を使う場合は、メーカーや販売店が PFOS・PFOA の試験をしているか、どの規格・条件で試験したかを確認する
  • カートリッジは使うほど性能が下がるため、表示の期間・水量を守り、気になる方は早めに交換する

浄水カートリッジの表示の読み方は「浄水カートリッジの互換品の性能は?」、交換時期は「浄水器カートリッジの交換時期の目安」をご覧ください。

当店の互換浄水カートリッジ

当店の互換浄水カートリッジ(冷蔵庫の製氷機用フィルターを除く)には、この試験と同じろ材を使っています。カートリッジの大きさや形が違うため、交換までの水量・期間と対応機種は各商品ページでご確認ください。

型番が分からない場合は「フィルターの型番の調べ方」をご覧いただくか、型番を添えてお問い合わせください(平日10〜17時に返信します)。

よくある質問

Q. 浄水器を使えば PFOS・PFOA はゼロになりますか?

ゼロになるとは言えません。今回の試験でも、通水量が増えると PFOA がろ過水に残りました。結果は試験条件での検体の数値で、実際の水質や使い方によって変わります。

Q. 浄水器の箱に PFOS・PFOA の除去が書かれていないのはなぜですか?

家庭用品品質表示法で浄水器に表示する除去物質は決まっており、PFOS・PFOA はその中に含まれていません。そのため、メーカー各社は別途、試験結果として公表しています。

Q. ポット型でも同じ結果になりますか?

ポット型にも同じろ材を使っていますが、今回の試験は水道の圧力で連続して水を通す条件で行いました。ポット型は水がゆっくり重力で落ちる構造で、ろ材の量も違うため、数値がそのまま同じになるとは限りません。

※当店の商品は互換品であり、各メーカーの純正品ではありません。記載のメーカー名・型番は対応機種を示すためのものです。対応機種は各商品ページでご確認ください。