2026/10/27 19:55

浄水カートリッジは、使い始めから寿命まで同じ性能が続くわけではありません。この記事では、当店の互換浄水カートリッジに共通して使っているろ材を、第三者の水質検査機関で試験したデータをもとに、「ろ過した水の量が増えると除去率がどう変わるか」と、そこから考える交換時期の目安をまとめます。

この記事の結論

  • 浄水カートリッジの除去率は、ろ過した水の量(通水量)が増えるにつれて少しずつ下がります。
  • 当店の互換浄水カートリッジ共通のろ材の試験では、水道水の塩素(遊離残留塩素)の除去率は 60L・1,200L 時点で 97%以上、1,500L で 90.0%、2,400L で 87.5% でした。
  • 家庭用浄水器の「浄水能力」は、除去率が 80% に下がるまでにろ過できる水の量で表示されます。表示された期間・水量の早い方で交換するのが基本です。

出典:当店の互換浄水カートリッジ(冷蔵庫の製氷機用フィルターを除く)に共通するろ材を使ったカートリッジについて、厚生労働大臣登録の水質検査機関が JIS S 3201:2019「家庭用浄水器試験方法」に基づいて実施した試験結果(2025年)。

浄水カートリッジの通水試験のイメージ図

図はイメージです(実際の試験機関・設備ではありません)。

どんな試験をしたのか

試験は、当店とは別の第三者機関である、厚生労働大臣登録の水質検査機関に依頼しました。方法は日本産業規格 JIS S 3201:2019「家庭用浄水器試験方法」に沿ったもので、主な条件は次のとおりです。

  • 原水:水道水から有機物を取り除いたうえで、遊離残留塩素を 2.0mg/L 前後に調整した水
  • 水温:20℃前後
  • ろ過流量:毎分 2.0L で連続して通水
  • 採水:通水量 60L・1,200L・1,500L・2,400L の時点で原水とろ過水を採り、DPD 吸光光度法で塩素濃度を測定

試験条件:原水の塩素2.0mg/L・水温20℃・毎分2.0L・採水4回

原水の塩素濃度 2.0mg/L は、一般的な水道水よりやや高めの設定です。厳しめの条件で、通水量ごとの変化を見るための試験です。

データで見る:通水量と塩素の除去率

通水量と塩素の除去率の折れ線グラフ(アニメーション)

通水量原水の塩素ろ過水の塩素除去率
60L2.1mg/L0.05mg/L未満97%以上
1,200L2.0mg/L0.05mg/L未満97%以上
1,500L2.1mg/L0.21mg/L90.0%
2,400L2.0mg/L0.25mg/L87.5%

1,200L まではろ過水の塩素が測定できる下限を下回っていました。1,500L を過ぎると少しずつ塩素が残るようになり、2,400L では除去率 87.5% でした。80% のラインはまだ上回っていますが、使うほど性能が下がっていく様子がはっきり分かります。

なぜ使うほど除去率が下がるのか

浄水カートリッジの多くは、活性炭で塩素やにおいの成分を取り除いています。活性炭の表面には目に見えない細かな穴がたくさんあり、そこに成分を吸着したり分解したりします。ろ過を続けるうちにこの働きが少しずつ使われていくため、ある量を超えると、取り除ききれない成分がろ過水に残り始めます。

見た目や水の色はほとんど変わらないので、「まだきれいに見えるから大丈夫」とは判断しにくいのが浄水カートリッジの難しいところです。

家庭ではどのくらいで2,400Lになる?

1日の使用量ごとに1,200L・2,400Lに届くまでの期間のグラフ

ろ過する水の量は家庭によって大きく違います。計算例として、飲み水と料理に1日 10L 使う家庭なら、1,200L は約4か月、2,400L は約8か月です。1日 20L 使う家庭では、その半分の期間になります。

ただし、実際の交換時期は試験の数値ではなく、商品やメーカーが表示している取替時期の目安(期間)と浄水能力(総ろ過水量)を基準にしてください。家庭用浄水器の表示ルールでは、浄水能力は除去率が 80% まで下がるときの水量で示され、取替時期の目安もその水量をもとに決められています。表示より長く使うと、上の表のように除去率が下がっていきます。

交換時期の考え方は「浄水器カートリッジの交換時期の目安」でも詳しく紹介しています。

交換時期が近いサイン

  • 浄水なのに、カルキ(塩素)のにおいを感じるようになった
  • 浄水の出る量が以前より少なくなった(目詰まり)
  • 本体の交換お知らせ表示が点灯した、または前回の交換日から表示の期間が過ぎた

においや流量の変化に気づいたときは、すでに性能がかなり下がっていることがあります。交換日をカレンダーやスマートフォンに記録しておくと安心です。

試験データを見るときの注意

  • 今回のデータは、決められた条件で試験した検体の結果です。実際の水道水の水質、水温、使い方によって結果は変わります。
  • 除去率は物質ごとに違います。塩素の結果が良くても、ほかの物質も同じとは限りません。
  • 浄水カートリッジは、機種ごとに構造や浄水能力が違います。お使いのカートリッジの表示を必ずご確認ください。

互換品と純正品の性能の考え方は「浄水カートリッジの互換品の性能は?」で解説しています。

当店の互換浄水カートリッジ

当店では、蛇口一体型・ビルトイン型・ポット型などの互換浄水カートリッジを取り扱っています。これらの浄水カートリッジ(冷蔵庫の製氷機用フィルターを除く)には、この記事で紹介した試験と同じろ材を使っています。カートリッジの大きさや形が違うため、交換までの水量・期間は商品ごとの表示をご確認ください。

どのカートリッジが合うか分からない場合は、「フィルターの型番の調べ方」をご覧いただくか、本体や今お使いのカートリッジの型番を添えてお問い合わせください(平日10〜17時に返信します)。全商品送料無料です。

よくある質問

Q. 表示の水量を超えたら、すぐに水が飲めなくなりますか?

水道水はもともと水質基準を満たすよう管理されています。浄水能力を超えても水道水そのものが危険になるわけではありませんが、塩素などを取り除く働きが弱くなり、浄水器を使う意味が薄れていきます。表示の期間・水量を目安に交換してください。

Q. あまり使っていなければ、期間を過ぎても使えますか?

おすすめしません。使う量が少なくても、カートリッジ内に水がとどまる時間が長くなり、衛生面の心配が出てきます。表示された期間と水量のうち、早い方で交換するのが基本です。

Q. この試験結果は、当店のどの浄水カートリッジに当てはまりますか?

当店の互換浄水カートリッジ(冷蔵庫の製氷機用フィルターを除く)は、試験したものと同じろ材を使っています。ただし、カートリッジの大きさ(ろ材の量)や水の通り方は商品ごとに違うため、何Lまで同じ性能が続くかは商品によって変わります。交換時期は各商品ページの表示を目安にしてください。

※当店の商品は互換品であり、各メーカーの純正品ではありません。記載のメーカー名・型番は対応機種を示すためのものです。対応機種は各商品ページでご確認ください。